流星(1)
これは日記のようなエッセイのような小説のようなお話。気が向いたら適当に続きを更新していきます
人生とは思いがけないところで思いがけない出会いをするようなことがある。それはあまりにも突然だった。
とあるマイナーなSNS。Twitterで時々広告で流れてくるアプリ。ゆるい雰囲気のSNSで、Twitterやインスタでは味わえないような雰囲気にハマりはじめていた。
このアプリには適当な話題を空に放り投げて、誰かがキャッチすればメッセージのやり取りができる機能がある。話題を見つけると「流れ星をキャッチしました!」というメッセージと共にやりとりを始めることができる。
僕はその時とある好きなバンドのファンと話したい、というメッセージを流れ星に乗せていた。そしてその流れ星をキャッチした人と会話を始めた。
初めはとりとめのない会話。しかも、そのバンドの1番有名な曲1曲だけをカラオケで歌う、といったもので僕が話したいと思っていた人ではなかった。あまり会話は長くは続かないと思い、適当なところで会話を終了させようと思っていた。それに相手は30代後半の女性。アラフォーと言っても差し支えない年齢で、20代前半の僕とは一回り以上歳が離れていた。
しかし、相手の一言で気が変わった。
「もしかして○○(とある地方都市)に住んでる?」
僕のプロフィールにあった町の名を見たのだろう。僕はその質問に肯定をもって答えた。しかしこの街は広い。県が同じだけで市が違えば普通に遠方である。そこで僕は一歩踏み込んで聞いてみた。
「もしかして○○市に住んでますか?」
果物の名を冠する彼女は「はい」と答えた。そして少し興奮気味に「君も?」と返してきた。その質問に僕は再び肯定をもって答える。
年齢差はあっても、もしかしたら良い友達になれるかもしれない。この時の僕は呑気にそんなことを思っていた。この後見ることになる、彼女の本性も知らずに…
𝓽𝓸 𝓫𝓮 𝓬𝓸𝓷𝓽𝓲𝓷𝓾𝓮𝓭